ついつい頼まれごとを引き受けてしまう人へ -バウンダリーの効能 ①
最近、周りで断りたいのに断れなくてストレスを感じている人や、他人に振り回されてしまう旨の悩みをよく聞くようになりました。
コロナで直接会う機会が減って、ズームやラインでのコミュニケーションが増えた昨今。顔が見えない分、できない、やりたくないと伝えるのはなかなか難しいのかも知れません。
もしバウンダリーを知っていたら、断れなくて辛くなることも避けられるので、是非ともバウンダリーを知ってもらいたいと思ってこの記事を書いています。
因みにさっきから繰り返し使っているバウンダリーというこの言葉。多くの人にとって聞きなれないかと思いますが、バウンダリーは個人の境界線のことを言います。ここまではできる・これ以上はできないというあなた独自の基準でもあります。
また、他者との関係で、自分は何をされたら不快に思うのかを伝えるガイドラインの役割も果たします。
頼まれごともバウンダリーが分かっていると楽になる
ひとつ例で、友人や同僚にに頼まれごとをされて善意で引き受けたとします。暫くするとやるのが当たり前のようになり、自分の時間と労力をかけている意味が分からなくなった時には、すでに断るタイミングを逃していた。
優しさから始めたことがいつの間にかストレスになった経験はありませんか?はたまた仲の良い存在に遠慮して、フラストレーションを感じてしまったことなど。
相手が自分のパーソナルスペースに入ってきて、スペースの外へ出て行って欲しいと思いつつも、言えない、言いづらいってことありますよね。でもそれ、バウンダリー(自分を守るバリア)が弱い状態だから起きています。
つまり、きちんと自分のバウンダリーを意識できる状態であれば、自分のパーソナルスペースが侵される前に、スムーズに相手に自分が手伝えないことを知らせることができるということ。
バウンダリーは自分自身を大切にし、守ってくれる境界線
更に掘り下げてみてみましょう。
良好な人間関係は適切な距離感が大切で、相手と自分のスペースが重なって線引きが出来なくなるとストレスになります。
前述の例のように、自分の仕事でなくても頼まれるとついつい断れずに引き受けてしまったり、自分のやりたいことや意見を言えずに友達に合わせてしまったりすると、相手に自分のパーソナルスペースで好き放題やることを許すことになります。
これがもっと極端になると、DV、メンハラ、セクハラ、共依存といった自分の心身を病んでしまう行為を相手に許し、そこから自分も抜け出せなくなります。
そんな時に圧倒的に役立つのが、バウンダリーです。先ほどバウンダリーは自分を守るバリアと書きましたが、自分はこういう人間だよ、と相手にあなたのことを分かってもらうための自分の取説でもあります。
言い換えれば、「これ以上は私にとって厳しいからよろしくね」というサインを出すことです。
携帯のバッテリーに置き換えると分かりやすいと思います。携帯は電源が減っていけば、黄色や赤色になって、バッテリーの状態を知らせてくれます。これ、大切ですよね。
もしずっと緑色のままで限界が来ていることを教えてくれなかったらどうなるでしょう?急に携帯使えなくなって困りますよね。
いきなり切れる前にサインが出ていれば、無理させたらいけないと使う私たちも気づけます。バウンダリーも、この携帯のバッテリー通知と同じです。
我慢した挙句、怒って関係性が悪くなる前に何度かサインを出してあげる。そろそろ難しくなってきました(黄色)、これ以上我慢できません(赤色)と相手に示してあげる、自分と相手への優しさです。
「手伝ってあげたいけれど、私には難しいので、他の人にあたってみてください 」と自分のバウンダリーを笑顔で示せば相手は頼みごとの止め時が来たことを知ります。
逆に言うなら、知らせてあげなければ相手もずっとあなたが緑色だと思い込んで、知らずに迷惑行為を続けてしまいます。どちらにとってもいいことはありません。
バウンダリーは優しさです。
バウンダリーは度が過ぎる相手の行為に対して「NO」と言って、自分のパーソナルスペースを守ることですが、相手を拒絶することではありません。
自分とどう付き合っていけばいいか相手に教えてあげるガイドラインです。
優しい人ほど自分の我慢と引き換えに相手の喜びを優先する傾向があります。そのうちに相手に使われてしまったり、軽んじてしまわれるように感じ始めると、自分自身が苦しくなります。
そうなると人間関係が煩わしく嫌なものに感じられ、心でつくため息も多くなります。
そんな時はパーソナルスペースがきちんと守る自分のバウンダリーを意識すると、人間関係での我慢もぐっと減り楽になります。
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